研究室の沿革
園芸学研究室の歴史
1921(大正10)年12月に、伊藤壽刀先生が園芸学教室の専任助教授として発令され、1922年1月に着任されて研究室の活動が始まりました。1923年から1932(昭和7)年まで専任講師として田中長三郎先生が着任され、創設期の園芸学教室の教育・研究と運営の実務を担われました。この時期は特にカンキツに関する研究が盛んであり、後の国内カンキツ産業の発展を支えることになる‘宮川早生’の発見や、現在もなお世界中の研究者が活用しているカンキツの分類に関する成果など、多数の功績があげられました。
その後、研究室では果樹、野菜、花きを対象とした種・品種分化、生理生態、遺伝・育種、遺伝資源保全、栽培に関する研究を進めています。多岐にわたる研究を進めることによって、園芸植物の多様性について深く理解するとともに、普遍的な事象の解明を目指しており、さらにその成果を社会貢献に繋げています。
これまでの園芸学研究室の発展は、教授・准教授(助教授)・助教(助手)・技官などの教職員や、留学生を含む多数の大学院生・学部学生・研究生・研修生・学内外の共同研究者の協力により支えられてきました。当研究室はこれまでに多数の卒業生、修士修了生、学位(博士)取得者を輩出しており、国公私立大学、国公立農業試験研究機関などをはじめ、様々な分野で活躍しておられます。
(「九州大学百年史 第6巻:部局誌編III」より抜粋・要約)
【園芸学研究室 歴代教授】(敬称略)
初代 伊藤 壽刀(1928〜1958年)
二代 福島 栄二(1958〜1968年)
三代 上本 俊平(1968〜1988年)
四代 藤枝 國光(1988〜1992年)
五代 松尾 英輔(1992〜1999年)
六代 大久保 敬(2000〜2013年)
七代 尾崎 行生(2018〜 現在)
※ 研究室沿革の詳細につきましては、「九州大学百年史 第6巻:部局誌編III 第18編」の「18-160ページ」をご覧ください。